マイコンのアーキテクチャ最終
マイコンの構造と処理の最後のページを公開しました.
最後は,主にパイプラインの話が中心です.パイプラインというとんでもない技術によってマイコンの処理速度は飛躍的に向上しました.しかも,RISCにとって,とても具合のよい処理だったのです.そして,ハーバード型アーキテクチャを採用することで,命令とデータが独立したメモリに格納されることによって,データバスの競合もなくなり,パイプラインストールを軽減できます.
その昔,登場して発展してきたコンピュータには,RISCという考えではなく,それは,CISCと呼ばれるようになり,コンピュータは進化してきました.
しかし,パイプライン処理を実装するのに,CISCという命令セットアーキテクチャは非常に具合が悪いことが判ってきました.
ハードウェアアーキテクチャでもお話しましたが,RISCでもCISCでも最近は意識することなく使えます.しかも,CISCにおいてもパイプライン処理がスムーズに実行できるような工夫が施され,今や両者とも意識することなく使えます.
計算機科学を学習する皆さんは,意識して使う必要はありませんが,使っているコンピュータやマイコンの内部がどのようなハードウェアアーキテクチャで,どのような命令セットアーキテクチャが使われているかぐらいは知っておいてもらいたいものです.